入社1年目:清水事業所 空調機設計部
丁寧な教育に導かれ、
構造設計の基本を学ぶ。
店舗用室外機の構造設計を担当。CADやシミュレーションソフトの使い方、加工における制約の把握、試作機の手配方法など、構造設計の基本を学びました。新入社員を丁寧に指導する風土のおかげで、想像よりすんなりと仕事に馴染むことができましたね。少し緊張したのは、他部署とのコミュニケーション。設計したものを形にするうえで、さまざまな部署への依頼が必ず発生します。自分の側に準備不足がないかどうか、常に確認したうえで臨むようにしていました。新人ゆえの間違いもあったのですが、それをきちんと指摘してもらうことも、成長のバネになったと思います。
入社4年目:清水事業所 空調機設計部
サービス拠点に駐在し、
新しい出会いに刺激を受ける。
半年間、北陸支社の営業サービス拠点に駐在しました。お客様を的確にサポートするため、設計者自身による説明の機会をつくる取り組みです。お客様はもちろん、営業やサービススタッフなど、それまで接点のなかったメンバーに会い、業務を知ることができた貴重な経験でした。清水事業所に戻ってからは、エアコンの動作原理である冷凍サイクルの設計に従事。大学で学んだ伝熱学、流体力学をいよいよ活かせると張り切りました。とはいえ業務でものをいうのは、理論よりも公式よりも、やはり「経験」。場数を踏むことで、自分がさらに成長していく手応えを楽しんだ時期でした。
入社6年目:清水事業所 空調機設計部
主担当として設計開発に従事。
開発全体を見渡す視点を養う。
室外機のベース部に搭載するオプション品「凍結防止ヒーター」の設計開発で、初めて主担当を任されました。室外機に比べれば開発規模は小さいですが、一連のプロセスを体系的に学ぶことができる貴重な経験となりました。仕様決定、設計、スケジューリング、レビューといったプロセスのすべてを経験しながら、「何をクリアしないと先に進めないのか」「押さえておくべきポイントはどこか」といった、開発全体を動かすための知見を得ることができました。
入社7年目:清水事業所 空調機設計部
中国の設計チームをサポート。
教育を通じて、信頼関係を築く。
日立ジョンソンコントロールズ空調の設立に伴い、海外拠点と協業する機会が生まれました。前身である日立アプライアンス(当時)とジョンソンコントロールズの開発基準を統一するにあたり、私は中国の設計チームをサポートすることに。社風や文化の違いを感じる場面も多かったのですが、意見をはっきり口に出す性格がいいほうに転んだのか、コミュニケーションは思ったよりうまくいったと思います。技術教育などを通じて信頼関係が強まっていったのはうれしかったですし、仕事の領域がグローバルに広がったことにもわくわくしていました。
入社9年目:清水事業所 空調機設計部 技師
技師としてメンバーをまとめ、
上流から新規開発に挑む。
技師(主任相当)に昇格。その初仕事として、寒冷地向けの店舗用室外機を開発することになりました。新機能を盛り込んだ冷凍サイクルの新規設計という、手応えたっぷりの開発。しかも技師として方針を示す立場にあり、自分に対する周囲の見方も変わります。役職負けしないよう(笑)、技術力と、メンバーをリードする力を発揮できるよう全力で臨みました。完璧とまではいかなくても、これまでの経験を活かすことができたと思います。そのほかには、家庭用ルームエアコンで好評だった凍結洗浄機能を店舗用室外機に搭載する新製品や、低GWP(地球温暖化係数)冷媒を採用した規制対応の新製品などに携わりました。
入社11年目:清水事業所 空調機設計部 技師
グローバルな開発に参加。
重要な意思決定に関わる
引き続き国内向けの店舗用室外機の開発をサポートする一方、それまでのチームを離れ、設計を海外で行いグローバルに展開する店舗用室外機の開発に携わりました。1年という限られた期間でしたが、各国への販売チャネルと生産拠点を考慮して、製品仕様やコストの検討など、プロジェクトの最上流から幅広く意思決定に参加することができました。
入社12年目:清水事業所 空調機設計部 技師
2年がかりのビッグプロジェクトに、
知見のすべてを注ぐ。
店舗用室外機の設計チームに再合流し、国内向けの開発を担当。数多くの新機能を盛り込んだプラットフォームの立ち上げと、派生機種の開発を同時に行うビッグプロジェクトを手がけることになりました。プレッシャーはもちろん大きかったのですが、持てる知見のすべてを総動員するように挑み、2年後には無事に量産に入ることができました。この実績が評価されて主任技師への昇格につながっていくことにもなり、さまざまな意味でターニングポイントになる経験でした。
入社14年目:清水事業所 空調機設計部 主任技師
主任技師に昇格。
未来を見据えた技術検討にも着手。
主任技師(課長相当)に昇格。量産を前提とした開発のみならず、中長期のロードマップを見据えた新たな要素技術の検討も並行して行うポジションになりました。同時に、メンバーに対するマネジメントもさらに責任あるものに。一人ひとりのやりがいまで意識したうえで、強みを引き出し、大きな成長につながっていく仕事の任せ方を意識しています。
今後の展望
中長期的な目線から、人材と製品を育てていきたいと思っています。カーボンニュートラルなど環境に対する要求が世界的に活発になっており、空調機器を取り巻く状況は変化を続けています。改めて、その変化にどのように対応し、より良い製品を開発していくことができるのか、設計という立場からも踏み込んで考えたい。そのためにも、自分が担当するものだけに限らず、当社が擁する製品全体へと知見を広げ、会社の大きな動きにも敏感でありたいと思います。
入社1年目:栃木事業所 空調システム設計部
全員に見守られ、
順調に基礎を学ぶ。
まずは3か月の配属前研修。いまとは少しプログラムが異なりますが、技術や生産プロセスについての知識など、基本中の基本をしっかり身につけました。同期と親しくなるうえでも、いい機会でしたね。配属後初めての業務は、空調機器の量産業務のサポート。先輩たちがかまってくれたおかげで(笑)、仕事の基礎を順調に学ぶことができました。新入社員は、わからないことがあっても自分からは話しかけづらいもの。指導員である先輩が、何かと向こうから声をかけてくれたことがとてもありがたかったです。他部署の先輩も含め、全員で新入社員を育てていく風土を実感しました。
入社2年目:栃木事業所 空調システム設計部 国内家庭用ルームエアコン開発グループ
2年目にして、
フルモデルチェンジを担当する。
日本向けプレミアムモデルの新製品開発グループに参画。室内機の樹脂部品設計を担当しました。フルモデルチェンジで、しかも重要部品の主担当。部品数も多く、入社2年目でここまで任されるのかと驚きました。設計にあたっては、デザインや調達、生産技術、生産管理、製造など、さまざまな部門との連携が必要。多くの人を巻き込みながら、ひとつのゴールに向かうやりがいを知りました。ついに量産が始まった時にはうれしくて、第1号機を組み立てから梱包まで追いかけたことを覚えています。また、この時に私が苦労して形にしたアイデアが、10年以上が経ったいまも製品に使われているのはちょっと自慢です(笑)。
入社8年目:栃木事業所 空調システム設計部 国内家庭用ルームエアコン開発グループ
日立のグループ研修で、
技術力とマネジメント力を伸ばす。
日立グループの総合技術研修に参加しました。1年を通じて工業力学、熱力学、材料学などを勉強することで視野が広がり、エンジニアリングセンスも向上。また、コミュニケーションやリーダーシップについての研修を受講したことが、現在のマネジメント業務のベースになりました。研修中は職場を留守にすることもたびたびあったのですが、それでもスケジュール通りに業務を遂行するうえで、周囲の協力を得ることも学びました。こちらもマネジメントに欠かせないスキルとして、大いに役立っています。
入社9年目:栃木事業所 グローバルルームエアコン開発部 壁掛け室内機開発グループ 技師
グローバルなリクエストを、
新プラットフォームに集約する。
グローバルマーケット向けの新機種開発チームに所属し、機能設計を担当しました。機能に対して寄せられる要望は、リージョン(地域)ごとにさまざまです。それらをひとつのプラットフォームに落とし込みつつ、選択可能な機能モジュールを組み合わせることによって製品の多様さを実現しようとしました。100%の反映は難しいとしても、要望への答えをどこまで集約し、詰め込むことができるか。交渉的にも技術的にも極めて難易度の高い仕事でしたが、マネジメント力を向上させるにはこのうえなく有意義でした。
入社12年目:栃木事業所 家庭用空調設計部 国内家庭用ルームエアコン開発グループ 主任技師
主任技師として、
「小さな経営者」の仕事に臨む。
3年ぶりに、日本市場向けの家庭用空調設計部に異動。国内向けのプレミアム機種を担当しています。主任技師になったことで、プロジェクトマネージャーとしての活躍を期待されるようになりました。これまでと大きく異なるのは、人や時間、お金のマネジメントが業務の中心になること。いわば「小さな経営者」でありながら、引きつづきエンジニアリングに対しても責任を持たなければならない。その面白さと難しさの両方をたっぷり味わいながら、世の中に新しい価値をもたらせる新機種の実現をめざして、アイデアを練っているところです。
今後の展望
2018年に第一子が誕生しました。家族で過ごす時間を大切にするために、休日はもちろん、早く帰れる平日には子どもをお風呂に入れたり、一緒に遊んだりしています。一方で、国内プレミアムモデルの開発という一大プロジェクトもリーダーとして確実に成功させ、魅力ある製品を生み出したい。一人ひとりの裁量が大きい当社の環境を活かして、家庭と仕事の両立を果たしていくことがいまの目標です。
入社1年目:清水事業所 経理部 会計課 買掛金担当
買掛金担当として学びながら、
社内のつながりを築く。
全社研修と部署での教育を受けたあと、買掛金担当として配属されました。上司の指導を受けながら、お取引先様への支払い対応、支払い期日前残高の管理、支払い金額の見通し作成などに携わりました。関連する法律やキャッシュフローなど新しく学ぶべきことが多くてひと苦労。一方で、調達部門や資金調達チームとのやりとりを通じて、今後にも活きる社内のつながりを築くことができました。その中で、正しい計上処理のために「お願いすべきことはちゃんとお願いする」という度胸も身についたと思います。
入社3年目:清水事業所 経理部 会計課 間接経費担当
間接経費の動きから、
会社全体の動きを知る。
材料や人件費を除く間接経費の担当に。予算の作成、予算と実績の偏差分析、予算超過しそうな部分の調整などを行いました。間接経費は、あらゆる部署に関係するもの。社内でのつながりが一気に広がりました。また、自分たちの活動にどんな費用がどれくらいかかっているのか、生産にはどんなリソースが必要なのかといった経費を通じて会社の動きが具体的に把握できたのも収穫でした。経費の内容を確認するために製造現場に行くことも増え、モノづくりのプロセスについても理解が深まりました。
入社5年目:清水事業所 経理部 原価課 製造原価担当
市場や法の知識を補強。
ビジネス的な視点が身につく。
清水で生産している製品の売上、原価、利益、販売経費などを一貫して管理分析する業務に就きました。予算を作成し、実際に使った額との差があれば原因を分析し、必要であれば是正を行います。以前の業務で得た調達部門とのつながりや製造工程の知識が役に立ちました。また、販路や市場、法規制や為替について学ぶ機会も多く、よりビジネス的な視点が養われました。これまでに経験してきた業務も、新しい目で見つめ直すことができました。
入社7年目:清水事業所 経理部 原価課 棚卸資産担当
在庫残高の管理で学んだ、
物事を両面から見る大切さ。
製品の原材料や、製品そのものの在庫残高を管理していました。キャッシュフロー上は在庫が少ないほどよいのですが、「売れるタイミングに売るものを用意しておきたい」という観点からいえば、在庫は必要。「最善」は決してひとつではありません。そのため、これまでの業務経験と照らし合わせながら、さまざまな部署と最適なバランスを模索しました。物事を両面から見ることの大切さと、その難しさを同時に味わいました。
入社9年目:竹芝本社 財務部 Global Operation財務 主任 設備投資管理
本社に異動し、
グローバルな設備投資に関わる。
本社に異動。グループ全体から寄せられる、設備投資に関するリクエストのとりまとめと審査、ジョンソンコントロールズのアメリカ本社への予算申請、実行状況の進捗管理を行い、システムやルールに変更があった際の対応窓口としても活動していました。仕事が一気にグローバルになり、やりとりも英語に。文化の違いもあり、コミュニケーションにもどかしさを感じることもありました。それでも、巨額の投資につながる業務だけに、グループ各社からの要望に不備や不明点があれば1対1で根気強く対応し、問題を解消するよう努めました。
入社13年目:シンガポール Finance controller マネージャー
コロナ禍のシンガポールで、
これまでに身につけた知識やロジックを総動員。
シンガポールに赴任。Finance controllerとして、シンガポールの販売会社に関するFinance業務のすべてに責任を持つポジションになりました。新型コロナウイルスの感染拡大によって出社が制限され、コミュニケーションが取りづらい状況。また、販売関連の業務に就くのが初めてで、不安な面もありました。しかし、過去の業務で身につけた知識やロジックの中に活かせるものも多く、それらを発揮することで乗り切れました。経理や財務の領域で幅広い業務をローテーションしてきましたが、すべてが意義のある経験だったのだと改めて実感しました。
入社15年目:竹芝本社 財務部 Global Operation財務 Manufacturing controller
製造原価と予算をグローバルに管理。
ベストプラクティスをめざす。
グループの各製造拠点における原価分析管理の確認、予算提案内容の分析及び申請、原価低減実行状況の確認と監査を行っています。まだ着任から間もないのですが、過去に製造原価や間接経費を担当していたこと、原価低減の観点から設備投資を審議していたことなど、事業所で経験したすべてが活かせそうです。ベストプラクティスをめざし、試行錯誤しながら改善に取り組んでいます。
今後の展望
振り返ってみると、2〜3年ごとのローテーションを通じて、本当にさまざまな業務を経験してきました。ひとつの業務を経験したタイミングで新しい業務に移れたおかげで、着実に力がつき、いまのポジションに結びついたのだと思います。現在の部署でも、まずは新しい業務への理解を深め、そのうえで管理業務の改善などに着手し、さらに経験の幅を広げていきたいですね。