Interview
電気や機械にも知識が広がる、
インバータソフトの開発。
尾花 紫織
SHIORI OBANA
入社動機について
ソフトウェアの知識を活かし、
なくてはならない製品の開発に携わりたい。
入社を決めた理由を教えてください。
私が通っていた大学に、当社OB/OGの方が説明に来たことで興味を持ちました。同じ研究室に所属していた1学年上の先輩が入社していたので、親近感が湧きました。まず日立のエアコンを栃木で製造していたことに驚きましたが(笑)、いちばんしっかりとOB/OGの方にお話を伺ったのは、仕事内容であるソフトウェア開発についてですね。私の研究内容とも共通点があったので、とても興味深かったことを覚えています。知識を活かし、生活必需品をつくる。そんな仕事に惹かれて、入社を決意しました。
仕事について
エネルギーの効率的利用を可能にする、
インバータソフトの開発。
現在の仕事内容を教えてください。
海外向け家庭用マルチエアコンのインバータソフトを開発しています。インバータソフトは、電圧と周波数をコントロールすることで、エネルギーの効率的利用を可能にするソフトウェアです。一般的にソフトウェアは、ロジックに忠実な結果を出してくれるもの。ところがインバータソフトは、電流などの物理的な影響を受けるため、必ずしもロジック通りにはいきません。開発するエンジニアは、ソフトの知識に加えて、電気や物理についても学ぶ必要があります。それがこの業務のハードルですが、そのハードルを乗り越えたときに、知識が広がっていく面白さを毎日のように感じることができます。
どんな時にやりがいを感じますか?
私はソフトウェアの開発者ですが、実験室に行くことがあります。それは、プログラムでは意図していないはずの動きが現れた場合、実機を確認するのが原因究明に最も役立つからです。ハードウェアの担当者と一緒に動作確認を行い、データを取得して解析し、原因を突き止められたときにやりがいを感じます。
大切にしていることはなんですか?
報連相(=報告、連絡、相談)です。ひとりで完結する仕事はほとんどなく、さまざまな関係者と協力し合うことが大前提。しかし、お互いの認識にズレがあると大きな問題につながりかねません。常に周囲と連携を取り、認識を合わせたうえで仕事を進めるようにしています。入社してすぐの頃は、自分の業務担当範囲以外での専門用語がわからず、会話がうまく成り立たなかったこともあります。知識が増えるにつれて話が通じるように。本当に基礎的なことですが、そんなところにも達成感がありますね。
成長について
事業所の垣根を越えた、
ソフト統合プロジェクト。
自分を成長させたエピソードを教えてください。
インバータソフトの統合プロジェクトです。当時、インバータソフトは機種や地域ごとに開発されており、ソフト修正や変更を個別に行う必要がありましたが、それらを集約して合理化する狙いです。まずは清水と栃木、両事業所のソフトから始めることになり、そこに私も参加したのです。事業所をまたいだプロジェクトは想像以上にコミュニケーションが難しく、時にはもどかしい思いもしました。また、栃木で働く私は清水で開発している業務用エアコンについての知識が乏しく、学ぶ苦労もありました。統合には当初の予定よりも多くの時間を要してしまいましたが、全社的な統合の流れに先鞭をつけるプロジェクトに関わることができたのは、非常にいい経験になりました。特に、ほかの事業所のルールや考え方、製品に触れたことで、自分の知識の幅が広がったように思います。
成長を支える風土や文化について教えてください。
まず、OJTが充実しています。入社3年目の初めに指導員、上司のサポートを受けながら、論文を作成して発表する「研修員論文発表」があります。仕事に直結するテーマを扱ううえ、スケジューリングやプレゼンについても総合的に学ぶことができます。また、個人的には入社2年目、3年目に自主的に参加した日立グループの研修が印象に残っていますね。プログラミングはもちろん、電気回路やモータといったハードウェアについての研修も受け、そのあとの仕事に非常に役立ちました。