Interview
自動化という新しい風を、
生産現場に吹かせる。
島﨑 凌一
RYOICHI SIMAZAKI
入社動機について
空調機器のユーザーから、
つくる側へ。
どんな軸で就職活動していましたか?
勤務地、業務内容、福利厚生の3つを主な判断材料にしていました。実家からできるだけ近く、電気科で培った知識が活かせて、待遇面も高水準。この条件をすべて満たしていたのが当社です。もちろん、空調機器を扱っている点にも強く興味を引かれました。私自身、特に夏場はエアコンに頼りきり。ごく当たり前に使っていますが、よくよく考えてみれば、ここまで細かく生活空間の温度が調節できて、除湿まで行える、まさに「文明の利器」です。こういった製品にこそ携わってみたいと思いました。
入社前に職場を見る機会はありましたか?
製造技術や生産技術を志望していたこともあり、家庭用ルームエアコンをつくる工場を見学しました。騒然とした雰囲気を想像していたのですが、「思ったより静かだな」というのが第一印象。人やものの大きな動きもなくて、生産はあくまでも淡々と進んでいて。しかしそれは、見学者から見える範囲の話でした。実際に入社してみると、特に需要がピークを迎える初夏などは、工場全体に活気があふれていました。慌ただしいこの時期を、工場全体がひとつになって乗り越えていく一体感と達成感。ほかでは得難い経験ですね。
仕事について
最大級のテーマである自動化に、
ロボットの導入で貢献。
仕事内容とその面白さを教えてください。
家庭用ルームエアコンの室外機に使われる部品の製造ラインで、自動化設備の導入と調整を担当しています。新たな設備にかかる予算と費用対効果を検討し、社内提案を行い、予定通りの立ち上げと不具合対応までを一手に引き受けます。直近で携わったのは「協働ロボット」。安全のために人間と隔てなければならなかった従来のロボットと異なり、ロボットの近くで人間が一緒に作業できるため、スペースや工程のムダを削減できます。今は、さらに協働ロボットのポテンシャルを引き出すための検討を行っているところです。
仕事の大きなテーマはなんですか?
やはり「自動化」です。先ほど工場の繁忙期について少し話しましたが、空調機器はシーズンによって生産台数が大きく変わり、生産現場の人数も変わります。人員計画が立てづらく、この課題に対する有効策として、自動化に期待がかかっているのです。協働ロボットのように前例の少ない設備の場合、導入して初めてわかることが多いうえに、社内ルールの変更など、生産現場をはみ出した調整も必要です。担当する私も絶えず知識をインプットしながら、先を読んで効率的に仕事を進めることが求められます。楽ではありませんが、空調機器という必需品のモノづくりに貢献できることを思えば、自然と意欲も湧いてきます。
成長について
現場に通いつめて深めた、
大切な人間関係。
自分を成長させたエピソードを教えてください。
やはり協働ロボットの話です。入社1年目に、それまで実績のなかったロボットの導入に携わることになりました。特に時間をかけたのが、ロボットの解析と、生産現場との議論です。従来の設備をロボットに置き換えても、これまでと変わらない生産が本当に可能なのか。ピークを乗り切れるのか。現場に足しげく通いながら、それらの不安と丁寧に向き合いました。そのおかげで現場についての学びが深まり、人間関係も築けたことは私にとっての大きな財産。足かけ2年にわたって関わったロボットが無事に導入された時は、感無量でしたね。
これからどう成長していきたいですか?
当面の目標としては、計画管理や、不具合修正を含めた設備の立ち上げを一人でこなせるようになりたいですね。メカの加工など、まだ専門家に頼ることの多い機械についての知識も、マスターしたいと思っています。ゆくゆくは、さまざまなタイプの自動化設備に触れることでジャンルごとの知識を深め、新しい機能を効率的に導入できる技術者をめざしたいと思っています。